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児童に対する性的虐待は年々増加しており、流れに歯止めをきかせようと児童保護に対する法律案が再検討されようとしている。

2008年には、単純所持規制(児童ポルノの画像や動画を所持しただけで罪に問われる)を盛り込んだ「児童買春・ポルノ禁止法」改正案が出された。だが、18歳未満が対象になることや本人が同意したものも対象になるなど規制が難いということで、いまだに答えは出ていない。


一方では、漫画やアニメの制限になりうることから「言論や表現の自由」を規制するものだという意見や、これらを規制することで、さらなる虐待が増加するとの意見から反対する声もある(参考:子どもの人権と表現の自由を考える会)。

こうしてみると議論しているのは専門家ばかりのようだが、過去に被害にあった人は「児童ポルノ改正案」に関してどう感じているのだろうか。実際にお話を伺ってみることにした。

会社員の石田百合子さん(仮名/28)は子供の頃、大人の身勝手な行為の犠牲となった被害者のひとりだ。彼女は自分が経験したことがほかの人よりも軽いとしながらも、その悪夢の日を境に、平和だった日々がガラリと音を立てて崩れていくようだったと深い心の傷を振り返る。

「まだ小学校に入学したばかりの頃。友達の家へ遊びに行こうとしたら、途中で犬を散歩している中年男性に出会い、犬好きだった私はなんのためらいもなく犬の頭をなでるために近付いたんです。すると男は、突然 “どれくらい大きくなったかなぁ?” などと言って強引に私を抱っこして、パンツの中に手を入れてお尻をまさぐり始めたんですよ。見通しの良い道端でですよ。すごく怖くなって、暴れたら偶然にも自分の頭が男の顎に当たって、衝撃で男が怯んだすきに走って逃げました。本当に、本当に怖くて、走って逃げながらも親や友達には絶対に言えないと思いました。」

彼女は結局、親には絶対に言わなかったという。真実を言うことで、親が酷く傷つく顔が目に見えるからだ。ようやく人に話すようになったのは大学生になってから。人生最大の汚点と思い、誰にも相談できずにひとりで悩み苦しんできたが、大人になって親しい人に言えるようになってから少し気が楽になったという。

さらに、今どのように彼女の心に残っているのか話しを続けてくれた。「まだ6歳なのに、自分の人生はこの先真っ暗だと思ったことを昨日のことのように覚えています。あのときの記憶は、私の人生に非常に暗い影を残してきました。今思い出しても、純粋な子どもに何をしたのかという怒りの気持ちで一杯になります。当時その男が連れていたのと同じ犬種を見ると、当時のことがフラッシュバックして、今でもひどくトラウマになっているのがわかります。よくも傷を付けてくれたなといった感じです。人間不信になりましたよ。」

後でわかったことだが、加害者の男は性犯罪の常習犯だったそうだ。近所の主婦や周辺の子供にも手を出していたそうで幾度となく捕まっている。部屋からは膨大な児童ポルノビデオが押収されたというのだから、ポルノが犯罪と結び付く可能性は高く見える。

また、石田さんは児童ポルノに関して次のように述べている。

「そういった商品をみると、当時を思いだして吐き気がするんですよ。子供の性を商業目的にすることを何とも思ってないようなところには失望を感じます。製作者ご自身が被害にあっていれば、こんな企画考えないと思うんですけどね。売る側も買う側も、人の気持ちなんて何にも考えていないということですよね」

また、改正案に関しては「子供を大人の複雑な世界に巻き込んではいけない。たとえ法案が改正しても、すぐに現状が変わるわけではないのですが。それでも、法律には少しでも弱い者の味方でいて欲しい」と改正への願いを強調した。

ポルノと犯罪との関係は、まったくないとは言い難い。たとえ実写ではなく、イラストの児童ポルノであっても興味が促されて実際に犯行に及ぶケースもあるだろう。それにも関わらず、こうまでして守らなくてはならない「表現の自由」とはいったい何なのか考えてみて欲しい。はたして自分が被害にあったとしても、寛容でいられるかどうかを。ポルノの対象とされた子供たちが、どれだけのものを失っているのか想像できる柔軟さを持ちたいものだ。

性の犠牲者は、ゆとり教育のようなのんびりした改正法案にヤキモキしている。とはいえ改定が成立すれば、画像を保持しているだけで1年以下の懲役、または100万円以下の罰金に処せられる(2008年改正案要綱)と厳しい罰則規定を設けており、実現化へ向けてはまだまだ調整が必要のようだ。

■海外の場合
海外では単純所持処罰を導入している先進諸国も多いが、デンマークなどでは本人同意のもとでの単純所持については留保しているなど、慎重な姿勢を見せている。

<海外の関連記事>
英国の大手ニュースサイト「mail onlin」によると17日、大企業のエリート幹部が子供の卑猥な画像を入手していたとして法に裁かれている。

彼の名前はジョナサン・ウィンペニー氏(50)。西ヨーロッパにあるバークレイズ銀行のITディレクターの幹部だったが、半年以上にわたり会社のパソコンに数百人の児童ポルノ画像をダウンロードしていたとして監獄送りになった。

近親相姦やレイプされた子供たちの画像が計765枚見つかったという。彼のコンピュータがウイルスに感染し、修理に出した際に明るみになったそうだ。さらに警察が家宅捜索したところ、6つの児童ポルノ画像が発見されたという。

この事件が明るみとなり彼の結婚生活は崩壊。裁判所は、3ヶ月間の服役を命じ、彼に10年間の性犯罪者の名簿に署名するように指示したという。

なんとも手厳しい刑罰に背筋が凍る。日本にこのような法案がもたらされたら、卑猥なアニメや漫画が処分されることになるなど、混乱を招くかもしれない。そういった分野で成り立つ商業が、日本には多いというのも残念な話だが……。

法案の度が行き過ぎては、かえって過剰に反応させてしまう恐れもあるため、日本における調整はまだまだ時間がかかりそうだ。こうならないためにも、業者には自主規制をしてもらいたいものだが……ビッグマーケットが成り立っている以上、難しい話だろう。
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いよいよ、プレイステーション3(以下、PS3)でテレビ番組の録画が可能になるかもしれない。PS3のオンラインサービス『PlayStaion Network』の会員になっているPS3ユーザーは多いと思うが、その会員向けにPS3で製品化してほしい周辺機器や、テレビ番組の録画に関するアンケートメールが送られてきたのだ。

すでにヨーロッパ地区では『PlayTV』というPS3でテレビ録画を可能にする周辺機器が発売されており、多くのユーザーが購入しているという。この『PlayTV』は日本や北米では使用できないので、早期の発売が望まれているがいまだに発売に至っていない。そうしたなかで、テレビ番組の録画に関するけっこう細かい内容のアンケートが届いたということは、そろそろ日本で発売してもおかしくはない。

もしPS3でテレビ番組の録画が可能になれば、ブルーレイディスクも再生できるハードディスクレコーダとなり、番組をハードディスクに録画するという行為がより一般的になると思われる。そう考えると、できるだけハードディスク容量の多いPS3が今後重宝される存在となりえる。できれば、200ギガクラスのハードディスクを搭載したPS3がほしいところだが、まだ日本版『PlayTV』が発売されていないいま、そこまで考えるのは早すぎか。

ちなみに、イギリスでは『PlayTV』が約70ポンド(約9,900円)で売られており、Amazon.co.uk で約60ポンド(約8,500円)、中古で約30ポンド(約4,250円)で売られている。日本では10,000〜12,000円になるのではないかと予想する。早ければ今年の夏休みにも、テレビ番組を録画しすぎてゲームをインストールする容量がなくなっちゃう人が続出するかも。
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